一人一人を観察してみると、同じような骨格をしている人はいません。
個性があり、癖があり、強いポイントもあり、弱いポイントが出てきます。
指導のほとんどが、その癖や弱いポイントに対して行われます。
野球の投球動作を例にとって考えてみましょう。
よく聞かれる指導として、
「肘を肩の高さより高く上げなさい」
があります。
指導者心理として、
「肘が下がっていると怪我をしやすいし、送球も安定しない」思いが働くのは確かです。
指導者心理として、
「肘が下がっていると怪我をしやすいし、送球も安定しない」思いが働くのは確かです。
そこで、注意しなければならないことがあります。
①その選手がそのことを知らなかっただけで、やれば出来る選手なのか
②知ってはいるけれども、筋・骨格の問題で肘をあげることが出来ない選手なのか
を指導する側は見分ける必要があります。
野球初心者であれば、①の可能性はありますが、
長年野球をやっているのであれば、ほとんど②の可能性が高いでしょう。
つまり、指導者がいくら正論を言ったところで、
選手の気持ちとしては、『わかっているけど出来ないんだよ』となるわけです。
それでも、真面目な選手は何とかして肘を上げようとするのです。
しかし、肩甲帯を含む肩関節周辺・肩鎖関節などを動かすことが出来なくなっている
状態となっているので、生理・正常な形ではなく、代償という形で
『肘を上げます』
例えば、上体を側屈させて肘が上がっているように見せかけます。
そのような動きを継続するとどうなるかというと、
右利きの場合(右手でボールを投げる場合)
左腰付近の筋群が頻繁に必要以上に過収縮します。
一方、右腰付近の筋群は同様に過伸展します。
左右のアンバランスが大きくなり、過度に伸ばされ続けられる右腰に負担がかかり、
許容オーバーとなった時に、痛みが現れます。
結論としては、
硬くなり動かなくなった筋・関節が動くようになるエクササイズを個別で実践しながら
動くようにする必要があるのです。
この動きが出てくれば、自然と「肘は上げられる」ようになるのです。
さらに、このエクササイズに『軸』を強化する軸トレを加えれば、
肘を高くあげるという問題ではなく、
「正確さ、速さ、強さ」を生み出すことに集中できるようになるでしょう!!
根本原理を知り、それを無意識にできるようになるまで、
地道に反復練習あるのみです。
最後は、これに限ります。
0 件のコメント:
コメントを投稿